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IgAの分泌量を増やしたいなら、汗の量を増やすしかありません。

汗腺の働きが活発になれば、IgAもどんどん生産されます。 生産量が増えれば、身体を抗原やウイルスや菌から守る力も、アップするわけです。
ポクリン腺」の2種類に分かれています。 いわゆる「汗をかく」ときに使われるのが「エクリン腺」で、身体全体に200~300万個あるといわれています。
とくに足の裏、手のひらにはエクリン腺が集中しています。 もうひとつの「アポクリン腺」は、毛根にあります。
脇の下、陰部、乳首周辺、耳の穴などにあり、エクリン腺ほど数は多くありません。 暑いとき、スポーツをしたときなどに出る汗は、身体の中の熱を外へと放出するためで、IgAがたっぷりと含まれるのは、この汗です。
ほかにも、ゾッとしたときに出る冷や汗、辛いものを食べたときに出る感覚刺激による汗があります。 ところが、これらの汗には、IgAはほとんど含まれていません。
あまりかかないのはなぜなのでしょうか。 その理由は、皮膚の状態にあります。
アトピーによって傷つき、極限まで薄くなった皮層からは、脂肪分のほとんどない水分だけの汗しかつくられません。 このような汗は、すぐに乾燥してしまうため、身体にまとわりつくようなべたつとした汗で、しかもかいた後、皮層がかゆくなる傾向があります。

せっかく汗をかいても皮膚をますます乾燥させるだけで、何の効果も得られません。 けれども、IgAを豊富に含んだ汗は、うるおいを保つ天然の保湿剤のように肌の皮脂膜を保護して、しっかりとした皮層をつくりだします。
体質改善は、このような栄養たっぷりの汗をかくためであり、それに尽きるのです。 そもそも、汗は何のために出るのでしょうか。
その理由は、2つあります。 ひとつは、皮層の乾燥を防いで、皮層の表面にうるおいを与えるためです。
ふたつめは、汗によって熱を外へ逃がし、体温を調節するためです。 この機能をもたない動物もいて、犬には汗腺がないので、熱を放出するために口を大きく開けてハアハアと荒い呼吸をしなければなりません。
人が暑くても耐えられるのは、汗がラジエーターの役目をして、身体の温度を一定に保つからなのです。 風邪をひいて発熱したときに多くの汗をかくのも、汗をかくことによって、体温を下げようとしているのです。
では、アトピー性皮膚炎の人の汗には、なぜIgAが少ないのでしょうか。 では、腕や一肩、背中などで一部分だけ炎症が出ているところはありませんか?そこをさわってみてください。
そこだけ筋肉がこっていませんか?これも、筋肉のこり←皮層の血流障害、という原因と結果の図式です。 このように、身体のゆがみやねじれ、筋肉のこりは皮層への血流不足、血流障害を引きおこします。
逆に考えれば、健康な皮層をつくるためには、身体のゆがみを正して皮層への血流をよくしてやればいいのです。 最近でこそ、アトピー治療に整体や鋪治療をとりいれる考え方も一般的になってきましたが、私は以前から、整体治療の必要性を痛感し、とりいれてきました。

私がまだ大学病院に勤務していた頃の経験に、端を発しているのです。 当時、私は大学病院の外科で手術に携わっており、執刀医としてメスを入れていました。
そのころ、患者さんの身体の筋肉、骨格が、健康な人の身体と比べて、ひどくゆがんでいることに気づき驚きました。 なぜなら、ただ骨格がゆがんでいるだけではなく、内臓自体に変形などのゆがみがあったり、また内臓どうしの位置関係がずれたりしていたからです。
これは内臓の悪い部分を守ろうとして筋肉がゆがみ、そのために骨格までもがゆがんでしまったのでしょう。 そのアトピー性皮層炎の患者さんも、同じように骨格のゆがみが生じているであろうことを十分に推測しました。
そして、このゆがみを改善するためには、漢方とともに、東洋医学のもう一つの柱である「正鵠」をとりいれるしかない、と確信したのです。 私が今現在、患者さんにすすめている「T式正鵠」とは、皆さんが常日頃イメージする整体やマッサージとは違います。
なぜならこの正鵠の目的は、こりをほぐしたり、痛みをとるためだけのものではなく、あくまでも身体のゆがみを治して、生まれたときと同じ自然な骨格を取り戻すためのものだからです。 そこには、アトピー性皮層炎の治療という、はっきりした目的があるのです。
世界にはいろいろなマッサージや手技療法がありますが、T式正鵠は経絡や気などの概念をはずし、解剖学(筋肉・骨格・神経・リンパ)のみによった方法です。 しかも、このようなケースはひとつふたつではなかったのです。
外科医として執刀にあたったなかで、同じような例を何度目にしたでしょうか。 実際こうした例はたくさんあります。
結果、ゆがんだ部分の神経や血管が圧迫されることになり、内臓には余計に負担がかかってしまったのです。 これも、外科医時代の経験です。
当時私は、マイクロサージェリーといって、顕微鏡を使って微小血管をつなぐ手術の研究をしていました。 顕微鏡で皮層や筋肉をのぞいてみると、血流が筋肉の中を通る血管(穿通枝)によって、皮層へ運ばれていく様子がよくわかります。
そのさまは、まるで筋肉が皮層への血液の流れを制御しているかのようでした。 皮層に十分な血液を送るか送らないかのカギは、実は筋肉が握っていたのです。

筋肉内第二の効果函弾力性のある筋肉をつくり血流を改善そのため、治療は頭の先から足の指先まで全身にわたりますし、子どもにも高齢者にも施すことができます。 まず「T式正鵠」では、全身を触診することから始まります。
レントゲンやCTスキャンによる診断では問題とされない独特なねじれやゆがみ、あるいはむくみや筋肉の質に着目するのです。 このような身体のゆがみやねじれを正して血流をよくする、これがT式正鵠、第一の効果です。
しかも正鵠の効果は、ゆがみやねじれを正すだけではありません。 自律神経のバランスを整えてリンパの流れを改善し、免疫力をアップする効果もあるのです。
再びボディチェックです。 脇の下や二の腕の内側や太ももの内側に炎症やかゆみがとくに出ていませんか?ここはリンパの流れが悪くなりやすい場所です。
この部分の症状がとくに強い人は、身体がむくみがちだったり冷え性ではありませんか?これはリンパの流れを改善することが、症状改善のカギであることを教えてくれているのです。 リンパの流れが滞ると、静脈の血管の流れが悪くなって、末梢血管の循環も悪くなり、細胞の代謝が衰えます。
その結果、皮層の再生機能が働かなくなり、傷の修復ができず、の血流量が増えれば、皮層への血流量も多くなります。 その結果、皮層が厚くなり皮層の機能も回復してきます。
このことから、正鵠で筋肉のゆがみを治し、弾力性のある「よい筋肉」をつくることが、遠まわりにみえて皮層を改善する一番の近道だと確信したのです。 炎症もなかなか治まりません。

しかし正鵠でリンパの流れを改善すると、静脈の流れが改善され、末梢血管が拡張されることで血流がよくなり、細胞への血流もよくなって、細胞の代謝が活発になります。 細胞の代謝がよくなると、免疫細胞の活性化にもつながります。
実際に、むくみが強い人はそのむくみがとれてから、皮層症状の改善が始まるのです。

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